こぐれみわぞうのプチ日記:2007-05-20


2007/05/20(sun)その声は、確かにそこに、あったのです

日曜日は、明治学院大学のアートホールという場所で、
「2007年ノリペ・シンミョン来日記念プレ企画第一弾!! 『光のとどくところまで』」
というイベントに出演してきました。
http://madang07.jpn.org/


今回のユニットは変則編成ではありましたが、 実に楽しい演奏をさせてもらいました。
そして、
とにもかくにも私、
演奏中、
ついに、
聞いてしまいました・・・。
それは、「不屈の民」が始まってすぐのこと。

静かに、でも確実に地面を踏みしめて立ち上がるかのように、
曲が始まってすぐ、 みんなの音が重なりあうなか、
北さんのトランペットがなんとも言えない音色で響きわたりました。

あの響き、本当に素晴らしかった。

文字にするとチープになってしまうけど、 涙があふれそうになるのをこらえるほどでした。
その後もしばらくその響きにどっぷりと浸っていたら、どこからともなく、
「ワーーーーー!」
という音。
ホール内の残響が聞こえているのだろうと、耳を傾けてみたものの、どうもそうではない。
しかも、よく聴いてみると、その音は、ただの音ではなく、

「わーーーーーーーーーー!!!!!!!」

という、人々の、群衆の声だったんです。
聞こえ方をいくら変えても、確かにその声がする。
「聞こえてくる」というよりは、そこに「存在している」声だったんです。

人によっては気のせいだと言うかもしれませんが、私には確かにその声が聞こえてしまった。
けっしてお酒を飲んだりなどしていたはずもなく、意識ははっきりしていた。
普段の何倍、何十倍冴えていたくらいだと思う。

以前にも書いたことですが、「不屈の民」という曲を演奏していると、
ものすごいパワーがからだじゅうにみなぎってきて、
ちょっと重めのバチで、何度も、力いっぱい叩いても、痛くもなければ疲れもたまらない、
自分のからだなのに、自分ひとりじゃなく、たくさんの人たちと一緒に叩いているという、
実に不思議な感覚に襲われます。

おそらく私は、「不屈」という精神から最も遠い体質だと思うのですが(苦笑)、
そんな自分でも、世界中で、これまで、今も、これからも、
高い志と共に屈することなく立ち上がり、抗う人たち全員の、その思いを、
今、このバチで、引き受けます!、
なんて気持ちになり、気がつくと、
そうした思いをすべてキャッチするアンテナのようなつもりになって、演奏しているのです。

でも、そんなのは、ひょっとしたら、単なる自分の思い込みにすぎないかも、と思っていました。
わーっと、一気にその思いが、パワーが、ひとつところに集まってくるように感じるのは、気のせいかも、と思っていました。
ですが今日はついに、彼らの声を聞いてしまった。
こんなミーハーでフヌケでチャラチャラした私でも、少しは見どころがあると思ってくれたのかな(笑)。
だとしたら、すごく嬉しい!

実に不思議な経験でしたが、実に素晴らしい経験でした。
それができたのも、素敵な仲間たちが、素敵な演奏でご一緒くださったから。

大熊ワタル(cl)
川口義之(sax)北陽一郎(tp)渡辺明子(tb)JIGEN(b)
こぐれみわぞう(チンドン太鼓、ゴロス)阿部万里江(acc)
スペシャルゲスト:趙博(vo、他)


いい演奏のあとは、笑いっぱなしの打ち上げへ(笑)。
なべちゃん絶好調のおかげで、私はもちろんのこと、
近くにいた方々がその笑いの波動にヤラれまくり!(笑)


そろそろ、

時代ってやつらが、

あたしたちに追いつきそうだよ、

なべちゃん・・・・・・・・・・・・・・・・・・(笑)


写真は、前日に長野でライヴだった川口さんから頂いた花束の中にあったひまわりたち。
「これ、オレからの気持ち」と言って、差し出した花束は、すっかりしおれてほぼ瀕死状態だったのですが(苦笑)、
帰宅後、1本ずつ水切りしたら、復活してくれました!

134.jpg 960×1280 (original size)

[link:134] 2007/05/21(mon) 03:18